介護職は慢性的な人材不足に陥っています。その背景として上がるのが、ギクシャクしやすい職場の人間関係、労働時間超過やきつい勤務体系などブラック化する現場、そしてきつい仕事に見合わない報酬体系です。

職場の人間関係の難しさはどの業界、産業でも同じですが、それに加えて介護職には女性の割合が多いために起きやすい陰口や嫌がらせ、派閥争いなど独特のトラブルや問題が起きやすいようです。

バラック化する現場として社会でも問題視されているほどで、夜勤を含むハードな労働時間や勤務体系の問題もあります。それに加えて人手不足により人材配置がきちんとされていない現場になると、一人一人の負担が増し耐えきれずに辞めてしまうという悪循環に陥っているところも少なくありません。

また、利用者の介護区分が上がるほど扱うサービスも増えることで負担が増し、それにより腰痛など介護者の身体的負担も増え、体調面の不安から介護離れを引き起こしています。そしてそんなハードな仕事に見合わない給与など待遇の悪さも問題点として挙げられます。

労働局によると平均月収は17万~21万円で全職種の平均より2万~5万円少なく、国が介護報酬改定で職員賃金平均1万円程度上がるような加算制度を拡充しましたが、それでもなお他業種の平均を下回っている現状は変わらず離職者を引き留める有効な手段には担っていません。

必然的に高齢化が進む中で社会的貢献が大きい介護職ですが、ボランティアでできる仕事ではないだけに待遇改善と職場環境の見直しが急務です。